SNS連携が変える、これからのコンタクトセンター運用

2025.05.27
ブログSNSの普及により、企業のコンタクトセンターにおいてもSNSの活用が求められるようになりました。
コンタクトセンターにおけるSNS連携は、顧客満足度の向上やブランドイメージの強化に大きな役割を果たしています。
今回は、コンタクトセンターにおけるSNS連携の重要性と、その効果的な運用方法について解説します。
1,はじめに
近年、SNSは企業と顧客をつなぐ新たな接点として存在感を増しています。
顧客とのコミュニケーション手段が多様化するなかで、コンタクトセンターにおいても電話やメールに加えてSNSを活用することで、より迅速かつ柔軟な対応が求められるようになっています。
本コラムでは、SNS連携がコンタクトセンターにもたらす価値と、その効果的な運用方法について解説します。
-NEWS-
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SNS上に集まりつつある顧客の声
コンタクトセンターに入ってくるお客様の声(VOC)は、実は顧客全体のごく一部に過ぎません。
多くの顧客は、わざわざ電話やメールで問い合わせや意見を伝えることなく、日常的にSNS上で商品やサービスについての感想や不満、要望などを投稿しています。
特にX(旧Twitter)、Instagram、FacebookといったSNSでは、匿名性や気軽さから、リアルタイムかつ率直な意見が大量に発信されているのが特徴です。
これらのSNS上の投稿は、企業にとって顧客の本音を知るための貴重な情報源となっています。
多チャネル対応が求められるコンタクトセンター
近年、SNSの普及により、顧客との接点は大きく変化しています。
従来は電話対応を中心とする「コールセンター」が主流でしたが、現在ではチャットやSNSなど、さまざまなチャネルを通じた応対が求められるようになりました。
こうした多様化に対応するために、企業の対応窓口も「コンタクトセンター」へと進化し、より迅速かつ柔軟なコミュニケーション体制の構築が重要になっています。
2,SNS連携の重要性とは

SNSの利用が拡大する中、コンタクトセンターでもSNS連携の重要性が増しています。
ここからは、コンタクトセンターにおけるSNS連携の重要性についてチェックしていきましょう。
SNSでの迅速かつ的確な対応がブランド価値を左右する
コンタクトセンターや各企業では、SNSでの迅速かつ的確な対応がブランド価値を大きく左右します。
SNSは情報の拡散力が非常に高く、企業の対応が多くの人に公開されるため、適切な対応は信頼性やブランドイメージの向上につながります。
一方で、不十分な対応はブランド価値の低下や評判の悪化につながるリスクもあるため、戦略的かつ丁寧な運用が重要です。
不満の可視化→早期対応がカスタマーエクスペリエンスの鍵
SNS連携による不満の可視化と早期対応は、現代のコンタクトセンターにおいて顧客体験を高める重要なポイントとなっています。
SNSは拡散力が高く、顧客が不満を投稿した場合、迅速な対応ができなければブランドイメージの低下や炎上リスクが高まります。
一方、SNSを活用することで、企業は顧客の声を即座にキャッチし、問題が大きくなる前に解決するアクションを取ることが可能です。
この早期対応がカスタマーエクスペリエンス(顧客体験)の向上に直結します。
部門連携とVOC活用の出発点としてのSNS連携
SNS連携は、コンタクトセンターにおける部門連携やVOC(顧客の声)活用の出発点として非常に重要です。
従来の電話やメールでは把握しきれなかった、多様でリアルタイムにお客様の声をキャッチアップできるため、これまで「見えなかった声」が見える化されます。
このリアルタイムにお客様の声をキャッチアップした情報を社内の関連部門と共有することで、サービス改善や商品開発、マーケティング施策に迅速かつ的確に反映させることが可能になります。
3,SNS対応で現場が直面する主な課題と解決方法
SNSの普及により、コンタクトセンターでは、情報共有や対応品質などの面で新たな課題が発生しています。
ここからは、SNS対応で現場が直面する主な課題と、その解決方法をご紹介します。

SNS運用チームとコンタクトセンターの情報共有が不十分
課題:SNS運用チームとコンタクトセンター間で情報共有が不十分なため、顧客対応の迅速性が損なわれる。
解決策:部門間でリアルタイムに共有できる仕組みを導入する。
SNS対応において現場が直面する主な課題の一つは、SNS運用チームとコンタクトセンター間での情報共有が不十分になりやすい点です。
複数のチャネル(電話、メール、SNSなど)で顧客対応を行う場合、対応履歴や顧客情報が部門ごとに分断され、顧客対応の迅速性が損なわれるケースも少なくありません。
この課題を解決するには、対応履歴を一元的に可視化し、部門間でリアルタイムに共有できる仕組みを導入することが有効です。
例えば、顧客が電話からSNSへチャネルを切り替えても、過去のやり取りや対応内容がすべての担当者に共有されていれば、スムーズかつ的確な対応が可能になります。
また、情報共有の強化により、SNS運用チームとコンタクトセンターが連携しやすくなり、顧客満足度の向上や業務効率化につながります。
投稿への対応が属人的になり、対応品質にばらつきが出る
課題:投稿対応が担当者任せになり、対応品質にばらつきや一貫性の欠如が発生する。
解決策:マニュアル整備やナレッジ共有を徹底し、誰が対応しても同じ品質を保てる体制を構築する。
SNS対応の現場では、投稿への対応が担当者ごとの判断や経験に依存しやすく、その結果、対応品質にばらつきが出るという課題が発生します。
この課題を解決するには、企業全体で統一したSNS対応ガイドラインを策定し、対応方針や手順、トラブル時の対処法などを明確に定めることが重要です。
また、ナレッジ共有の仕組みを活用し、過去の対応事例やノウハウを蓄積・共有することで、誰が対応しても一定の品質を保てる体制を整えることができます。
こうした取り組みにより、属人的な対応を防ぎ、顧客対応の質を安定させることが可能となります。
顧客の不満・要望をリアルタイムで把握できず、対応が後手に回る
SNS対応の現場では、顧客の不満や要望をリアルタイムで把握できず、対応が遅れてしまうといった課題もあります。
解決方法としては、AIチャットボットやSNS連携システムの導入によって、SNS上の投稿を自動で収集・分類し、対応が必要な投稿をリアルタイムで現場に通知する仕組みを構築することが有効です。
さらに、オムニチャネル対応プラットフォームを活用し、全チャネルの顧客情報や対応履歴を一元管理することで、どのチャネルからの問い合わせにも迅速かつシームレスに対応できる体制を整えることが重要です。
4,Sprinklrの効果的な運用方法 | AI×人のハイブリッド対応

Sprinklrは、SNSをはじめとする多様なチャネルからの顧客の声(VOC)を一元的に管理し、AIと人のハイブリッド対応で最適な顧客体験を実現する統合プラットフォームです。
リアルタイムで集まる多様な声を社内の関連部門と連携しながら活用し、迅速かつ的確な対応をサポートします。
ここからは、コンタクトセンターにおけるSprinklrの効果的な運用方法をご紹介します。
AI×有人チャットで実現する効率的な顧客対応
Sprinklrをコンタクトセンターに導入すると、AIチャットボットと有人チャットの組み合わせによって業務効率が大幅に向上します。
AIチャットボットやナレッジベースによるセルフサービス機能で、定型的な問い合わせや簡易な質問は自動対応できるため、オペレーターの負担が軽減されます。
一方で、複雑な案件や個別対応が必要な場合は、スムーズに有人チャットへエスカレーション可能です。
応答品質を保ちながら人的リソースの最適化が可能に
応答品質を保ちながら人的リソースの最適化が可能になる点も、Sprinklrをコンタクトセンターで運用するメリットです。
SprinklrはAIチャットボットやセルフサービス機能を活用し、定型的な問い合わせを自動化することで、オペレーターがより複雑で付加価値の高い業務に集中できる環境を作ります。
また、AI搭載エージェントアシストがリアルタイムで推奨案や関連情報を提示するため、応答品質を維持しつつ対応速度も向上します。
SNSアクティブサポートで顧客体験&積極的なファンつくり
Sprinklrを活用したSNSアクティブサポートは、顧客体験の向上と積極的なファンづくりに大きく貢献します。
SprinklrのSNSアクティブサポートは、AIを活用してSNS上の顧客の声をリアルタイムで自動分類し、対応が必要な投稿には迅速かつ適切なサポートを提供する仕組みです。
これにより、企業はお客様からの問い合わせを待つだけでなく、積極的にSNS上で顧客とコミュニケーションを図ることができます。
企業側からも積極的にコミュニケーションを行うことで、単なる問題解決だけでなく、ポジティブな体験やブランドへの共感を創出し、ファン化を促進できます。
活用事例:問い合わせ分類/ブランドリスク検知/トレンド把握
Sprinklrをコンタクトセンターで効果的に運用する事例として、以下のようなAI×人のハイブリッド対応が挙げられます。
問い合わせ分類:SNSやデジタルチャネルから寄せられる大量の問い合わせをAIが自動で分類。内容や緊急度に応じて適切な担当者へ振り分けることで、対応の効率化と品質向上を実現しています。
ブランドリスク検知:AIがSNS上の投稿や画像、動画をリアルタイムで監視し、不適切なブランド言及や炎上リスク、クライシスの兆候を早期に検知。担当部門に即時アラートを出すことで、ブランドイメージを守るための迅速な初動対応が可能になります。
トレンド把握:AIが30以上のチャネルからデータを収集・分析し、消費者の声や市場の動向、競合の動きなどをリアルタイムで把握。これにより、商品開発やマーケティング施策に活かせるインサイトを継続的に得ることができます。
このようにSprinklrは、AIによる自動化と有人対応の連携によって、問い合わせ対応の効率化、ブランドリスクの最小化、そして市場トレンドの迅速な把握を実現しています。
5,まとめ:顧客体験向上の鍵は「SNS統合×AI活用」
コンタクトセンターでの顧客体験向上には、SNSの統合とAI活用が不可欠です。
SNSを活用することで多様な顧客の声をリアルタイムに収集・分析でき、AIによる自動応答やデータ分析を組み合わせることで、迅速かつパーソナライズされた対応が実現します。
sprinklrで始める、SNSとVOCの戦略的活用
Sprinklrは、SNSとVOC(顧客の声)を戦略的に活用するためのAI搭載統合プラットフォームです。
XやInstagram、Facebookなど30以上のチャネルを一元管理し、SNS上の顧客の声を自動で収集・リアルタイム分析します。
AIによる自動分類や傾向把握、ダッシュボードでの即時可視化により、顧客の不満やトレンド、ブランドリスクを素早く捉え、部門間で情報共有や迅速な対応が可能です。
これにより、顧客満足度向上や業務効率化、ブランド価値強化につなげることができます。
コンパクトに始めて、全社規模へ拡張できる柔軟性
Sprinklrは、主要なSNSや一部のブランド・チャネルから小規模に導入を開始し、運用状況やニーズに応じて全社規模へ段階的に拡張できる柔軟性を持っています。
最初は限られた範囲で運用し、効果や現場の習熟度を見ながら対象範囲や機能を追加していくことが可能です。
また、部門やツール、タッチポイントを統合する設計のため、部署間連携や情報共有もスムーズに進みます。
このように、初期コストやリスクを抑えつつ、組織や市場環境の変化に合わせてスピーディーかつ効率的に全社展開できる点がSprinklrの大きな強みです。
運用サポートで効果を最大化
弊社では、Sprinklrを活用したSNS統合とAI活用によるコンタクトセンター運用も対応可能です。
企業ごとのニーズを考慮しながら、ソーシャルリスニングやアクティブサポート、VOCの可視化など、AIを活用した次世代の顧客体験向上施策をワンストップで支援します。
ご興味のある方は是非お問い合わせ下さい。
次世代サポートによる顧客体験&ファンつくり Sprinklr
