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【ファウンダー日記】2020年の前に2019年がある

2013.10.31

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「お-も-て-な-し」の2020年の前に2019年があると聞いて何を思い浮かべるだろうか。
日本では知名度が高くないが世界的なビッグイベントが東京で開催される。
それは、Rugby World Cup (RWC) 2019だ。

2009年の国際ラグビー評議会(IRB)で、「Tender for Asia (アジアに展開)」ということで日本開催を決定。
ヨ―ロッパと南半球のラグビー伝統国のみで開催されてきたRWCを新興地域であるアジアで初めて開催することは、ラグビーゲームにとって新しいステージに入ったことを意味するようだ。

RWC2019組織委員会の御手洗冨士夫会長は、RWCはFIFA Tokyo2002 より大きな大会規模になり、翌年のオリムピックに先駆け新国立競技場をメイン会場にするとのことで、下記のようなメッセージを述べている。

President of Japan Rugby 2019 Fujio Mitarai said: “This exciting decision means that Japan will host two of the world’s top three global sporting events in consecutive years, reinforcing Japan’s status as a sports-loving nation with an ambition to deliver exceptional major events. We offer our full congratulations to all of the Tokyo 2020 team, who did so much to secure this great victory.”

しかしながら、Tokyo 2020 team にエールを送っているような余裕はないはずだ。
というのも、史上最悪の記録=145失点。
これは、RWC1995南アフリカ大会で日本がオールブラックス(ニュージーランド)に献上したもので、いまだにRWCの最多失点記録となっている。
日本が本当に世界で戦っていけるのか、本当に開催ホスト国としての資格があるのか、という心配と不安が拭えない。

南アのネルソン・マンデラ元大統領(初の黒人大統領、ノーベル平和賞受賞)の自伝を映画化した『インビクタス/負けざる者たち』(原題:Invictus)。
その中で、「RWC1995奇跡の優勝」を果たしたマンデラ氏の、「100点以上も取られた国があって驚いたけど、我々はやり遂げた」…というようなセリフがあった。
我々も弱かったけど、人種差別や経済格差を克服するという国民の結束と強い意志でRWC開催国優勝を成し遂げられた、というメッセージのなかで日本の例を出したのだ。

この映画を観たときは、既に日本でのRWC2019が決定していた。
こんな状態で本当に2019年に日本で開催できるのか…私が悩んでも何ともならないが、屈辱的で苦悶せざるを得ない気持ちになったことを思いだす。

幸い、今年6月のウェールズ戦では、日本が予想外の23―8で快勝した。
ホームユニオン(注)と言われるラグビー発祥の地のチームに、正式に国を代表して戦うテストマッチで勝ったのは史上初めての快挙だった。
(注)ウェールズ、イングランド、スコットランド、アイルランドの4ヶ国

ラグビーの起源は、「1823年、イングランドの有名なパブリックスクールであるラグビー校でのフットボールの試合中、ウィリアム・ウェッブ・エリスがボールを抱えたまま相手のゴール目指して走り出した」ことだとされている。( Wikipediaより)

押し競まんじゅうのようなスクラム? @横浜 1874年

1995年の屈辱の145対17点。
記録を調べるとオールブラックスとの対戦記録は、1987年に74-0、106-4、直近の2011年は83-7と、4回とも大敗を喫している。

ウェールズ戦の勝利はホンモノか、RWC2019開催への不安を払拭してくれるのか…
実は、今週の土曜日にそれに応えるまたとないゲームが行なわれる。
オールブラックスとの5回目のテストマッチだ。

伝統のWar Cry「ハカ」

日本人の誰もがオールブラックスに勝てるとは思っていないが、良い試合をして日本がRWCホスト国になる資格があることを日本のキャップ(代表選手)たちが世界に見せてくれるかどうか、とても楽しみにしている。

過去4回の平均「失得」点は、実に102-7の惨敗だ。
(ラグビーのようなスコアとよく言われるが、これは、それをはるかに上回っている。)
私の希望は、せめて国内ラグビートップリーグ今節までの最大得失点差の46点以内で戦ってくれることを願う。
欲を言えば、二匹目のドジョウ、第2のウェールズ戦となって欲しいものだ。

2日後には結果が示される。
その結果次第では、2019 RWC「開催国優勝」という宝くじのような夢を、あと6年は見続けることができるかもしれない。
日本の「Invictus/負けざる者たち」物語を創ってほしい。

6年後の2019年、どんな時代になって何をしていることやら。
そして2020年がやってくる。