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【ファウンダー日記】世界一の極薄ビル?

2016.08.02

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前回に引き続き、勤め先である京橋・銀座界隈の話になる。

普段は見慣れているので何とも思わないような処で、やたらカメラのシャッター音をさせている海外からの観光客が目に留まった。
何を撮っているのか、レンズを向けている先を見てみて驚いた。ナニコレ!このビルは!
どうやら、「世界一薄っぺらいビルディングを発見!」と興奮しているようだ。
今まで何回となく通っている道だが、こんなアングルでの光景は初めて見るので、こちらが驚いたというのが正直な印象だ。
2年前の桜の季節のことで、ホテル西洋銀座の建物はまだ残っている。

その薄さが世界一かどうかは別として、確かにこの写真を見るにつけ、よくまあこんな建物を造ったものだと感心させられる。
盛んにシャッターを切っていた観光客が、建物の反対側に回って全体像を確認したかどうかまでは分らないが、右の写真のように、銀座通り側から見ると多少薄いが極普通のビルだ。
江戸時代の地図を見ても分かるのだが、京橋の川上で京橋川が不自然な曲がり方をしている。誰かの屋敷を避けてこんな流れにしたようだ。
左の地図はGoogle Mapで少し見難いが、「銀座通り口」表示の左に鋭い三角形の土地の形が見て取れる。
江戸時代からの土地の形をそのまま生かした近代三角ビルだ。


ついでながら、この近くにもっと薄い建物がある。
お隣のビルにへばりついたようなレストランで、驚くことに屋上にも席を設けてある。

真横から見ると、横断歩道の白線サイズの幅しかない建物だ。

以前、花屋さんだった時は、いつも多くの愛好家がスケッチに訪れていた名所的スポットだった。

こんな狭小地でも立派にビジネスが成り立っているようだ。銀座の地価の高さが為せる業だろう。
そんな贅沢な場所にある仕事場なので、それに見合うようなもっと生産性の高い仕事を目指さなければいけないという思いの毎日である。

三角地は私にとっては縁のある地形だ。
1969年に新入社員として上京し、初めての仕事場が溜池の三角地であった。
偶々見つけた江戸末期と思われる地図でも当時からのキレイな三角地であったことが分かる。
東隣りは溜池葵町と読めるが、入社当時は専売公社の葵会館があり、よく食事や喫茶をした場所だった。
北側には永田町、三年町、霞ケ関町の表示があり、東側には琴平町もある。