今企業に求められているCSとCX
2017.08.18
トレンド情報顧客が企業にアプローチする上で、最初の窓口となるのがカスタマーサービスです。
カスタマーサービスは企業の顔、言わば企業のフロントラインに立つ戦力です。
従来のカスタマーサービスは、企業のコールセンターがその中心にありましたが、実店舗だけではなくウェブサイト、複数のソーシャルメディアなど企業と顧客の接点が多様化した現在、あらゆるチャンネルで顧客と企業のインターアクションが発生しています。
企業と顧客の交流が増えているわけですから、カスタマーサービスを強化し、CX (カスタマーエクスペリエンス) を向上させることは企業の課題です。
米国のリサーチ会社Forrester が、2016年4月に実施した調査によると、72%の企業がCXの改善は、企業のトッププライオリティだと答えています。
今回は、世界の先進企業がカスタマーサービスに導入している、最新の施策についてご紹介致します。
今企業が行うべきカスタマーサービス施策とは?
パーソナライズしたカスタマーケアでCX向上
現在市場では、カスタマーサービスをアシストする2つのタイプのソフトウエア – カスタマーサービスに特化したCSS(カスタマーサービスソリューション)システム、そしてもう一方は、CSSを含むCRM (カスタマーリレーションマネージメント) の総合ソフト – が主流となっています。
多くの企業では、CRMのみを利用するのではなく、CSSにCRMを統合し、カスタマーサービスを重視したシステム環境を構築しています。
CRMを統合することで、顧客の詳細情報や購入履歴を確認しながら、顧客サポートを行うことができため、よりパーソナライズされたきめ細かいサポートが実現します。
また、最近のCSSやCRMは、Facebook や Twitter などのソーシャルメディアにも対応しているので、様々なチャンネルのカスタマーサポートを一元化できます。
異なるチャンネルから問い合わせをしても、一貫したサポートを受けられるのは、顧客にとってシームレスなCXです。
カスタマーサービスでマーケティングもカバー
近頃のカスタマーサポートは、カスタマーケアだけでなく、マーケティングまで兼任する時代です。
企業のフェイスブックページに直接クレームを書き込んでいる人を見かけますが、これに対する企業の対応は多くの人の目にとまります。
この対応の印象が良ければ、それを見た人々のその企業に抱く印象は良くなり、販売促進につながるかもしれません。
これは、カスタマーサービスとマーケティングを同時に行っている一例です。
このように、最近のカスタマーサービスとマーケティングは一体化し始めています。
AIもチームの一員に – チャットボットの導入
最新のCSSやCRM を導入すれば、チャット機能も備わっているため、顧客サポートの窓口として、簡単にチャットも導入できます。
最近は国内でも、大手企業は続々とチャットボットによるカスタマーサービスの提供を開始しています。
海外では、大手に限らず多くの中小企業も、チャットボットを利用することで24時間カスタマーサービスを提供しています。
越境Eコマースが以前にもまして加速している現在、各国から訪問してくる顧客に対応するためにはAIもチームの一員に加え、24時間対応のサポートを設けるのは必須です。
大手は、インスタントメッセージやチャットをカスタマーサポートの窓口に解放しており、24時間いつコンタクトしても対応されるため、顧客の期待は高くなる一方です。
今年 2017年4月に人気のメッセージングアプリケーションLINEが、法人向けにリリースした 「LINEカスタマーコネクト」 はその一例ですが、早い段階でこういったチャットサポートを導入し、サポート体制を充実させることが重要です。
LINE カスタマーコネクトについては過去の記事をご覧下さい。
≫ついに LINE も参入!ロボットが行うカスタマーサービス
これからのカスタマーケア
時代のニーズが変わり、販売チャンネルがオンラインへと移行している今、カスタマーサービスのスタンダードも変わってきています。
まだ従来のサポートチャンネル – 電話とEメール – だけを窓口にしている企業は、サポートシステムを見直し、新しいサポートチャンネルを増設ことで、現在の顧客が求めているカスタマーケアの提供を検討していきましょう。
参考サイト:
https://www.forbes.com/sites/shephyken/2017/01/07/10-customer-service-and-customer-experience-cx-trends-for-2017/#5ba7b60675e5
http://markezine.jp/article/detail/26705