マーケティングオートメーションを武器にコンバージョン率をアップ!
2017.07.26
トレンド情報マーケティングオートメーション (MA) とは、簡単に言えばセールスを促進させるために開発された、多様性のある自動マーケティングプログラムです。
日本では最近になりようやく認知度が上がってきましたが、米国ではもうずいぶん前から多くの企業が取り入れているマーケティングツールです。
ひと昔前と比べ近年は、ソーシャルメディアの存在もあり顧客とつながるチャンネルが増え、個々の顧客(見込み顧客、既存顧客、リピート顧客)の行動管理や分析がとても複雑になりました。
これに伴い、最近のマーケティングオートメーションは、従来よりもさらに細かくカスタマイズ可能なシステムになってきています。
自動とカスタマイズ、この二つの言葉はこれまでまったく逆の意味を持っていましたが、現在は日々進化し続けるITと最新のAI(人口知能)を実装することにより、このカスタマイズを自動化できる時代です。
最適なタイミングで最適なメッセージを自動送信し、顧客の行動をデータ化し分析する、これがマーケティングオートメーションの特徴です。
もともと、米国でマーケティングオートメーションシステムは、B2B (企業間取引き) でメインに活用されていましたが、最近では、B2Cの消費者向け販売の企業の導入も盛んになってきています。
マーケティングオートメーションシステムには、多彩な機能が設けられており、今回はその中から、B2C向けに活用できる機能をご紹介致します。
高いコンバージョン率につなげるマーケティングオートメーションの活用方法 – 大事な3つの機能
パーソナライズされたEメールマーケティング
企業にとっても顧客にとっても馴染みのある、Eメールマーケティングは、うまく活かせば高いROIを見込めるマーケティングチャンネルの一つです。
例えば、既存客をリピート客にするために、既に入手済みの情報を利用して、個人的なレベルで顧客にアプローチすることで、購買意欲を高められるかもしれません。
誕生日の朝に起きてEメールをチェックすると、「〇〇さん、お誕生日おめでとう!」 のメールが、いつもよく利用しているウェブショップから届くことがあるでしょう。
もしくは、誕生日月にだけ使える特別なクーポンのプレゼントが届くかもしれません。
または、昨日お気に入りのウェブショップで、買おうか迷ったあげく買わずにいた靴の写真が、リマインダーとして翌日Eメールで届いたり、先日購入した本について、本はいかがでしたか?のメールとともに、同じ作家が書いた他の小説の紹介が送られてくるかもしれません。
過去に何度か閲覧しているのに購入に至らなかった商品が、セール価格になると顧客にEメールで通知することで、顧客はついにその商品を購入するかもしれません。
これらすべては、マーケティングオートメーションの一環のEメールマーケティングを使って自動化できる機能です。
同システムを導入すれば、これらの顧客がEメールを開封した瞬間から、顧客の行動をすべて追跡することが可能になります。
顧客のクリックから顧客の行動を読み取り分析が行われ、この情報を使ってさらなるマーケティングが可能になります。
これらの分析データは蓄積され、ひとりひとりの顧客のプロファイル – 企業にとっては貴重なデータ – ができあがります。
リードスコアリングとリードナ-チャリング
数あるマーケティングオートメーション機能の中で、最もパワフルなマーケティングメソッドの一つがリードスコアリングです。
リードスコアリングは、簡単に言えば見込み客の属性や行動パターンに点数をつけ、顧客の購買意欲をスコア化することで、最もフォローすべき次の顧客を高い確率で見つけ出すメソッドです。
リードナーチャリングのメソッドは、もともとB2B (企業間取引き) によく使われますが、もちろん個人の消費者向けへの販売にも活用できるメソッドです。
リードナーチャリングは、今現在購買意欲が低い消費者でも、コミュニケーションを続けて、時間をおいてアプローチすることで、購入成立の見込み顧客に “育てていく” メソッドです。
例えば、不動産や車のような高額な商品などを販売している企業は、リードナーチャリングを実践することで、購買意欲がゼロだった顧客を見込み客に変えていけるかもしれません。
定期的なデータの分析と測定
高度なマーケティングを展開しても、結果がROIに反映されていなければ、、マーケティングオートメーションの効果が出ているとは言えません。
導入システムを最大限に活かすためにも、数値化したデータを定期的に分析し、結果に基づいてマーケティング施策の調整を行うことは必須です。
また、マーケティングオートメーションは、収集したデータをベースにパフォーマンスが向上していくため、導入後すぐに結果が出るというものではなく長期的に利用することでその効果が発揮されます。
導入後、時間をかけて顧客データを蓄積しリードスコアリングやリードナーチャリングと分析を繰り返すことで、高いROIを見込めるようになるでしょう。
最後に
米国では、これまで自社のマーケティングチームのマンパワーに頼っていた企業も、多様化した顧客層や販売チャンネルに対応するために、マーケティングオートメーションを導入する企業が増えてきました。
2017年3月に ジャストシステム が実施した調査によると、日本は先進国の中でも、マーケティングオートメーションの導入が遅れていることがわかりました。
今後、益々複雑になっていくマーケティングメトリックスのためにも、まだマーケティングを自動化していない企業の皆様は、真剣に導入について検討するべきでしょう。
参考サイト:
https://www.emarketer.com/Article/Marketers-Japan-Slow-Adopt-Marketing-Automation/1015686