話題のAmazon Connect –わずか数分でつくるパワフルな仮想コールセンター!
2017.07.19
トレンド情報米国アマゾンドットコムが提供している クラウドコンピューティングサービス AWS – Amazon Web Serviceは、2017年3月28日に、クラウドベースのコンタクトセンター Amazon Connect をリリースし、提供を開始しました。
Amazon Connect には、米国アマゾンドットコムが導入しているコンタクトセンターと同じ技術が採用されており、同サービスを利用すれば、どんな規模のビジネスも、簡単にクラウドベースのコンタクトセンターを持つことが可能になります。
カスタマーコールセンターはいわば企業のバックボーンであり、従来はどんな企業も、コールセンターの設備には多額の費用をかけ、複雑なインフラを構築する必要がありました。
費用面やその複雑な構築のため、多機能なコンタクトセンターを実現できなかった企業も、AWS に登録し、アカウントを設ければ、すぐにサービスを利用開始できます。
しかも、設定は大変シンプルで、コールセンター専門のITシステムチームの必要さえありません。
アカウント登録後、Amazon Connect のコンソールから、ドラッグ&ドロップを利用したグラフィックユーザーインターフェイスで、対応フローを作成すれば、わずか数分後には、多機能な仮想コールセンターを立ち上げられます。
さらに Amazon Connect は、クラウドベースのため、物理的な設備投資は一切なしで、少人数から最大で数万人のエージェントに対応できる大規模なコールセンターを設定できます。
数万人ものエージェントを配置しても、それにかかる費用は、顧客とエージェントの通話時間、そしてそれに関連した電話サービスの料金だけです。
ここで、Amazon Connect が提供するコールセンターの特徴についてご紹介致します。
Amazon Connect 6つの特徴とは?
使った分だけ請求される無駄のない従量課金制
典型的なクラウドベースコールセンターでは、エージェント毎にソフトウエアのライセンス料が請求され、コールセンターの規模の拡大とともに、費用も大きく膨れ上がります。
Amazon Connect は、従量課金制を採用しており、長期契約、月額料金などは一切なく、課金されるのは実際に使用した分単位の通話料金と、利用している電話サービスのみです。
効率化を目的とした対応フローのカスタマイズ
Amazon Connect では、グラフィックインターフェース上にて、コンタクトフローエンジンを使えば、テクニカルな知識のないユーザーでも簡単に対応フローを作成できます。
顧客の対応前に、顧客アカウントの詳細を確認できるため、ある程度の対話を事前に想定することができ、効率的な対応が実現します。
適切なエージェントへのルーティングで、迅速に問題解決
Amazon Connect では、短い待ち時間でエンドユーザーの問題が解決されるよう、スキルベースのルーティングを採用しています。
エンドユーザーの問題を最も効率的に解決できるスキルセットを持ち合わせているエージェントに、問い合わせが割り当てられます。
長い待ち時間後、やっとエージェントにつながったにもかかわらず、問題解決の能力や権限を持ち合わせていないエージェントに割り当てられ、さらに別のエージェントに振られることで、顧客の不満は増していきます。
同サービスのスキルベースルーティングは、顧客満足と業務効率を同時に向上させることができるでしょう。
高品質な音声
Amazon Connect では、ソフトフォンが使用されており、通話音声の質が優れています。
クラウドベースのコールセンターでよくあるクオリティの低い音声ではないため、エンドユーザーとの会話もスムーズに行え、対応にかかる時間もスピードアップするでしょう。
ビジュアルダッシュボードで、エージェントのパフォーマンスを管理
Amazon Connect では、ビジュアルダッシュボードを提供しており、これを確認することで、エージェントのパフォーマンスを測定できます。
常にエージェントのパフォーマンスを測定することで、問題の傾向が明らかになり、今後のサポート改善に役立ちます。
AI も組み込んでチャットボットで対応
Amazon Connect 内の対応フローでは、同社が開発し、Amazon Alexa で採用されている自然言語理解– Amazon Lex を使用できます。
Amazon Lex を利用すれば、顧客と対話可能なチャットボットを作れるので、顧客は実際のエージェントと話さずに、パスワードを変更したり、アカウントに関するアシスタンスを受けられます。
API を利用して統合も自由に
Amazon Connect には、人気のCRM (カスタマーリレーションマネージメント) のソフトウエアが統合済みとなっています。
さらに、他のソフトウエアを統合するためのAPIもリリースされているため、必要であれば、多機能なシステムにカスタマイズしていくことも可能です。
おわりに
アマゾンドットコムといえば、同社のカスタマーサービスには以前から定評があります。
今回リリースされた Amazon Connect は、同社が社内で長年採用している、コンタクトセンターシステムがベースになっているため、そのパフォーマンスには期待できるのではないでしょうか。