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ボット革命の到来

従来のチャットとは、オンライン上で “人と人” とが会話するデジタルコミュニケーションツールのことを言いました。

最近注目されているのは、”人とロボット” との会話で、人工知能 (AI アーティフィシャルインテリジェンス) を使って人と対話を行うチャットボット(チャットロボット)が急速に人気を集めています。

米国で初めて誕生したチャットボットは、1960年代に MIT (マサチューセッツ工科大学) で開発されたELIZA です。

そして今再び、IT系企業がこぞって参入しているのが、ボット開発です。

業界ジャイアンツの Facebook Messengerや Microsoft (Skype) 、Line などの大手 がチャットボットのプラットフォーム化を行い、開発者向けにオープンソースをリリースしました。

これにより、様々なアプリケ―ションとの連携が可能となり、チャットボットの活躍がビジネス界で益々注目されています。

顧客がウェブサイトのブラウジング中に、チャットを利用して質問することは以前から可能でした。

これまでのチャット相手は人間でしたが、チャットボットの場合、話し相手はロボットです。

そしてかなり近い将来、人工知能 (AI) 技術の進歩により、話している相手が人間なのかAIなのか区別がつかないほどになると言われています。

オラクルが行った調査によると、約80パーセントもの企業が既にチャットボットを利用しているか、2020年までに利用する予定であると回答しています。
それでは、実際にチャットボットが、ビジネスにどのように導入されているのかをご紹介してきたいと思います。

ビジネスのあり方を変えていくチャットボット

カスタマーサービス

現在、多くの企業が導入し始めているチャットボットは、顧客からの問合せに対して、質問を認識し自動回答メッセ―ジを送ります。

これまでリアルエージェントが対応していたベーシックサポートの一部を、ボットが代行するのです。

この新しいカスタマーサポートツールを促進するためにも、企業は顧客にソーシャルメディアから問い合わせを行うように呼びかけています。

ボットで対応できない問合せの場合、リアルエージェントが呼び出される仕組みになっているプログラムもあり、ボットと人間がチームとなってサポートにあたるという、まさに次世代のカスタマーサポートの形が出来上がりました。

このように、顧客と企業のファーストコンタクトを、ボットが担うだけでも、企業にとっては人件費の大きな削減に繋がるでしょう。

セールス

カスタマーサービスと同じように、チャットボットはセールスエージェントの役割も果たします。

世界最大のピザチェーン Pizza Hut では、昨年 Facebook Messengerや Twitter アカウントから 、ピザが注文できるソーシャルオーダリングプラットフォームを開始し、注目を浴びました。

顧客は、Facebook Messenger から友人にメッセージを送る感覚で、ピザを注文することができるのです。

これに続いて、TacoBell が ワークチャットアプリで有名な Slack とともにTacobot をリリースし、ほかにも多くの企業が同様の注文サービスの展開を開始しました。

ファーストフード産業のほかにも、ファーストファッション販売大手のH&M や、大手コスメセレクトショップの Sephora などは、まるで実店舗での接客のようにボットが応対し、商品を紹介してくれるKik を実装しました。

このように実際の販売員に代わり、商品選びから注文までのプロセスをアシストしてくれるチャットボットまで登場しています。

広告/マーケティング

チャットボットは、顧客のデータを収集し分析することもできます。

こうやって集めた情報をもとに、各顧客の興味やテイストに合わせカスタマイズされた広告を表示することができます。

チャットボットを利用すると、ピンポイントで興味のある広告を表示させられるため、比較的顧客の気持ちを動かしやすく、効率性の良い広告キャンペーンを行うことができるでしょう。

これからの可能性

今後もさらに多くの企業が、チャットボットを利用して業務の効率化を図るでしょう。

しかし現在市場に出まわっているチャットボットは、まだ開発されて日が浅いため未熟なプログラムです。

そして人間と対話しているボットのAIもまだ完全とは言えないため、今後、さらなる研究開発を経てロボット技術が進歩していくことを期待しましょう。

参考資料:
https://go.oracle.com/LP=43079?elqCampaignId=79575