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OKR – 成功している企業は既に採用済み

最近になり多くの企業が導入をはじめたOKRですが、米国インテル社の Andy Grove氏は40年以上も前に同ビジネスメソッドを採用していました。
ドットコムバブル期に米Google社が導入したのをきっかけに、TwitterやLinkedln、最近ではUberやAirbnb などシリコンバレーを代表する話題のビジネスが次々にOKRを採用し、現在世界の多くのトップ企業が同手法を支持しています。
OKR (Objective & Key Results)とは、まず大きな目標(Objective)を定め、目標達成の進行状況を測定できる成果(Key Results) を3~5つ設定するとてもシンプルなビジネスメソッドです。
通常期間は3ヶ月毎で設定し、目標を管理していきます。
OKRのメソッドを使えば企業と社員が同じヴィジョンを持ち、ゴール達成のための効率的な土台を作れます。
成果を明確にすることで、社内すべての人間が同じ方向に向かってタスクを遂行し、短時間で成果(結果)を出し、目標達成に近づきます。
ここでは、多くの先進企業が支持しているOKRの具体的な使い方について解説致します。

OKRを正しく理解する

OKRの利点とは

米国の大手小売店 Sears Holdings では、2013年~2014年にOKR導入の効果について調査をしました。
この調査によると、OKRを採用したグループは、1時間の平均売上げを $14.44から $15.67に伸ばし、年間の売上げを平均8.5%アップさせました。
OKRを採用している企業は、ゴールを定義することで社内のコミュニケーションを円滑にします。
すべてのチームメンバーが、今すべきことは何か、なにを優先すべきかを明確に理解すると、定められた成果を出すことだけに集中できます。
OKRは、企業レベル、各部署、そして個人レベルで設定されるべきであり、各部門が組織のトップのOKRをそのまま参考にするのではありません。
企業ゴール達成のために、各部門は自分たちが与えられた任務をもとに、自分たちのOKRを設定します。
例えば、ウェブマーケティング部長の成果(Key Results) が、”月間ウェブトラフィックを30%アップさせる”であれば、ウェブトラフィック30%アップは、ウェブマーケティングチームの目標(Objective) となるでしょう。
そして、ウェブマーケティングチームの成果の一つが、“リスティング広告のCTR(クリック率)をあと5%アップさせる”であれば、これは同時にウェブマーケティングチームメンバー個人の目標となります。
さらにOKRは、成果を出すまでの進行状況を測定できるため、各チームのパフォーマンスを確認でき、社内全体にモチベーションを与えます。

効果的なOKR の設定

まず「Objective = 目標」を定める際に気をつけなければいけないのが、目標が特定され過ぎていないかという点です。
目標は、幅がありチャレンジ精神をくすぐるような野心のあるものが良いとされています。
達成できるだろうと思う目標よりも、できるだろうか?と不安になってしまうような伸びしろのあるゴールを持つことで、未知の能力を発揮するきっかけとなり期待以上の結果を出せるかもしれません
目標を設定後、次に目標を達成するために出さなければいけない成果を3つ~5つ設定します。
この成果はできるだけ具体的で、客観的に見て測定可能でなければいけません。
Key Results を設定する際のガイドラインとして、よく利用されるのが “SMART”です。
SMART は、S = Specific 特定、M = Measurable 測定可能、A = Attainable 達成可能、R = Relevant 関連性、T = Time-bound 期限 の頭文字から成り立っています。
例えば、新規契約を得る、という成果ではなく、1ヶ月で10件の新規契約を得る、という具合に、アクションには具体性がなければいけません。
効果的なOKRを遂行するには、的をついた Key Results の設定が必要不可欠です。

OKRの評価方法

同メソッドを1999年から採用している米国Google社では、OKRの評価は、0~1 上で行っています。
理想の評価は0.6~0.7 とされており、評価が1.0だった場合、設定したゴールが易しすぎたということになります。
達成できること、そして達成できるかもしれないこと、このギャップこそが伸びしろであり、イコール企業の成長に繋がります。

おわりに

目標 Objective を定めるだけなら簡単ですが、目標達成に効率的に導く成果 Key Results を正しく定義することは容易ではありません。
IT企業から火がついたOKRのメソッドですが、同メソッドを使っているシリコンバレー系企業はどこも短期間で急成長している先進企業が多く、これらの企業はOKRを正しく実行していると言えるでしょう。
OKRのメソッドは、ビジネスだけでなく個人レベルで何かを達成する際にも利用できる便利な目標達成管理ツールなので、この機会にマスターしてみてはいかがでしょうか。
参考サイト:
http://www.businessinsider.com/googles-ranking-system-okr-2014-1
https://en.wikipedia.org/wiki/OKR
https://www.forbes.com/sites/karlsun/2017/05/16/the-idea-i-stole-from-google-or-how-i-learned-to-love-okrs/#474c88216a2f