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【ファウンダー日記】3という数字 その6 … 昭和の30年と平成の30年

2019.05.08

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新しい元号は、『令和』であります。

4月1日、安倍首相は以下のように発表しました。

『新しい元号は「令和」であります。これは「万葉集」にある「初春の令月にして 気淑(よ)く風和(やわら)ぎ 梅は鏡前の粉(こ)を披(ひら)き 蘭(らん)は珮後(はいご)の香を薫(かおら)す」との文言から引用したものであります。そして、この「令和」には、人々が美しく心を寄せ合う中で文化が生まれ育つという意味が込められております。』(官邸HPより)

外務省は外国政府に説明の際、Reiwaの意味は「Beautiful Harmony=美しい調和」と伝えることにしたとのことだが、英語表記の方が、万葉集から説明されるよりすっきりしていて分り易く、良い響きだ。

5月1日からの新天皇即位の行事に接していると、「昭和は遠くなりにけり」と思わずにはいられない。
「降る雪や明治は遠くなりにけり」… 明治生まれの中村草田男が昭和になってこの句を詠み、「明治は遠くなりにけり」が流行り言葉に。
「明治」「大正」「昭和」という目まぐるしい元号の変遷と、世情の大きなうねりを目の当りにして、そのように感じたのだろう。
不肖私めも「昭和」「平成」を生きて来て「令和」を迎え、「昭和は遠くなりにけり」となる訳だ。

草田男は、近代国家を目指した明治から、東アジアでの戦争へと突き進んでいくなかで、世の遷り変りを感じてのことであったのだろう。
「昭和は遠くなりにけり」… 戦後のモノの無い時代から高度成長の時代を経て、「Japan as No.1」と騒がれたころをリアルタイムで生きてきたものとして、感慨深いものがある。
平成の時代はバブルが崩壊し、失われた20年云々と言われるが、それは右肩上がりの景況を前提にしたことであって、国民の生活意識からすると別の見方も考えられるのではないだろうか。

Ezra F. Vogel 著『Japan as Number One: Lessons for America(アメリカへの教訓)』ハーバード大学出版局

昭和の後半で思い出される経済トピックスは…
昭和31年(1956) 経済白書で『もはや「戦後」ではない』とされ流行語に。当時の経済企画庁が、戦後の日本の復興が終了したことを宣言。
昭和35年(1960) 蔵相時代に「貧乏人は麦を食え」と言った池田首相が「所得倍増計画」を打ち出し、本当かと疑う国民に「私はうそは申しません」と。

昭和39年(1964) 東海道新幹線開業⇒東京オリンピック開催。
昭和43年(1968) 日本初の超高層ビル「霞が関ビルディング」竣工。
昭和44年(1969) (中尾…社会人となり上京)
昭和45年(1970) 大阪万博開催。
昭和47年(1972)  田中角栄「日本列島改造論」を引っ提げ総理大臣に。
昭和48年(1973) 第1次石油ショック…トイレットペーパー騒動(物資不足の噂と買占め騒動)。
昭和60年(1985) 円高!!プラザ合意で100円台へ。

何しろ“いけいけどんどん”の昭和の30年間、このまま世界一になると誰もが信じて疑わなかった時代だった。
今から考えると、そのころの日本人の経済活動や行動スタイルは、今の中国という国あるいは中国人の振る舞いに似ているものがある。
勢いそのままで、他国の事情を十分に配慮しない“エコノミックアニマル”は、世界の国々からは決して歓迎されていたわけではなかった。
顧みて大いに反省するところだ。

さて、経済成長なき平成という30年間は、私にとってテレマーケティングビジネスに取り組んだ時代だった。
ハードウエア+ソフトウエアの販売から、システムソリューションの提供へ。
テレマーケティングからコールセンター/コンタクトセンターの世界へ。
オンプレミスシステムの販売からオンデマンドサ-ビス/サブスクリプションの時代に。
全て初めてのことばかり…お客様と共に勉強し、一緒に成長していくビジネススタイルだった。

平成 元年(1989) (日経平均株価最高値…12月29日38,957円44銭)
平成02年(1990) 米国PDSを日本に紹介、アウトバウンド市場を開拓…30年後の今日までPDSのサポート事業を継続中。
平成10年(1998) アルファコム株式会社を創業。
平成12年(2000) 米国ASP型IP PBX/ACDを日本初導入…最大手通信キャリアでコールセンターサ-ビス事業開始。
平成19年(2007) 通録システムVOISTOREの販売開始…20,000席に導入。
平成20年(2008) (日経平均株価バブル後最安値…10月28日6,994円90銭)
平成27年(2015) M-Talkチャトシステムのクラウドサ-ビス提供開始
平成29年(2017) M-Talkと各社AI、LINE、CRMとの連動盛んに。M-Talkは、大型コールセンターで必須のACD型チャットシステムとなる
平成30年(2018) M-Talk で、LIVE/BOT対応、Chat/Call対応のダブルブレンドオペレーションを実現。


昭和のパンチセンター

平成初期のテレマーケティングセンター

平成中期のネットワーク型コールセンター

今月から令和だ。

令和 元年(2019) ラグビーワールドカップ日本大会開催
令和02年(2020) 東京オリンピック・パラリンピック開催
令和07年(2025) 大阪・関西万博開催
令和09年(2027) リニア中央新幹線(品川‐名古屋間)開業(予定)
令和12-22年(2030-2040) 首都高速道路日本橋地区地下化(計画)

これからのことを想像することは難しいが、オリンピックやリニア新線開業等が昭和の時代を彷彿とさせてくれる。
高度成長期の大イベント、大工事が、成長を見込めないこれからの時代にどのように作用し影響を及ぼすのか興味深いところである。
皮肉なことに、昭和39年に全面開通した首都高の一部の地下化が、55年経った今、具体的になってきたことだ。


アルファコム株式会社  2020年5月期 方針徹底会資料の最終ページはこんな感じ
令和は元年…
我々の人生や会社にとっては、どんなことをスタートさせる元年になるだろうか?
人生100年時代を見据え、21年目のアルファコムの更なる発展を目指し、新たな取り組みの元年になることを願っている。